2017年実地調査―雲南市、津山市、真庭市
- RP広報
- 2017年11月22日
- 読了時間: 3分
2017年8月6日~10日に、実地調査を行いました!
調査テーマは「 過疎地域における地域運営組織の活動/中山間地域のバイオマス産業 」、調査団長は岸先生、調査先は島根県雲南市及び岡山県津山市・真庭市です。
初日は移動日で出雲市集合。院生は出雲観光を満喫しました!

日御碕に行ったり…

出雲そばを食べたり…

出雲大社行ったり…
海外出身の院生もいるので、調査の際には日本の伝統文化に触れることも重要なのです!
決して僕が遊びたい訳ではありません!!!
・・・
さて、本題の調査です。最初の2日間は、“地域自主組織”の活動が注目される島根県雲南市へ伺いました。地域自主組織とは「地域住民自らが主体となって、(中略)生活サービスの提供や域外からの収入確保などの 地域課題の解決に向けた事業等について、多機能型の取組を持続的に行うための組織 」(総務省(2017)「地域運営組織の形成及び持続的な運営に関する調査研究事業報告書」)である、地域運営組織の代表例です。

今回は雲南市役所と四地区の地域自主組織へのヒアリング調査を実施しました。各地区ともに人口減少による「地域消滅」に対する強い危機感を持っていましたが、それに対する対応はそれぞれで異なっており、非常に興味深かったです。特に海潮地区振興会は、地域の小中学校持続を目標とした移住者獲得を目指しており、具体的な目標と戦略を策定した上で自発的に活動を展開するという素晴らしい活動を展開していました。
つづいて向かった津山市では、同じく地域運営組織と位置付けられている“あば村運営協議会”へのヒアリング調査を行いました。こちらは地域を母体とした企業やNPOなどが強く関わった組織で、雲南市の地域自主組織よりも実行機能を重視したものと言えるかもしれません。
2日間の地域運営組織に関する調査の後に真庭市に向かい、さらに2日間、バイオマス産業政策に関する調査を実施しました。真庭市では豊富な森林資源と市内への製材業の集積を活かし、木くずや間伐材によるバイオマス発電を実施しています。

今年から、写真にあるような大型バイオマス発電所も開設しており、林業・製材業といった基盤産業を基にした新たな移出産業として、バイオマス発電に取り組んでいます。

各種施設への投資も活発に行っており、今後の可能性を感じることのできる取り組みでした。これも、基盤産業である林業・製材業の現状に安住することなく、民間事業者や自治体が新たな産業政策への努力を続けた成果かと思います。各地域の産業政策を考える際にも、示唆に富んだ事例かと思います。
これらの調査の結果は、今年度中に論文として刊行したいと考えています。乞うご期待!
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